うな太郎

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今季1番の大物。極太。当然パワーもあって捌く前からひるんでしまう・・・ 

月曜日、大物含めて3匹の釣果に大満足していたら翌日うち2匹(1匹はなかなかの大物)が息を引き取っていました・・・。

釣り上げたウナギをあまり暴れさせると傷ついて死んでしまうので極力速やかに糸を切ってバケツインしたはずだったんですが、傷が深かったのか、畜養バケツに詰め込みすぎたのか原因はわかりませんが釣果が渋い今季では貴重な大物がご臨終で残念です。

「釣ったその日に捌いておけば」、と少しだけ思ったのですが、だいたい帰宅が遅くなる夜のウナギ釣りでそれからその日にウナギをさばくのは大変です。下手しなくても日が変わってしまいます。

それに、何日間か畜養して泥ぬき(う〇こ出し)した方が臭みが無くておいしいというのです。グルメじゃない僕にはよくわかりませんが、以前テレビで養殖場からのウナギの出荷の様子が放映されていましたが、

<活かしたまま流水で何日間かさらした上、養殖場の方が1匹選んで味見して臭みが無いのを確認して出荷>

という流れでしたからやはり泥ぬきはウナギを食べるうえで必要な手間なのだと思います。

 

泥抜きする上で『(週に3,4回も行くので)釣り上げた日が異なるウナギがごっちゃになる』という課題があったのですが、今年はそれを解消するために、2バケツ体制にしています。幸いというか今年はあまり釣れないのでバケツ2つでなんとかなっています。

 

さて、冒頭の写真の今季最大のウナギですが1週間前に釣り上げ、1日に1,2回水を替えてあげるだけの世話をしてきたのですが、たったこれだけのことですが、少しはウナギに愛情みたいなものが芽生えてきてかわいくなって捌くのが可哀そうだなという気もしてきます。

でも僕の釣りの基本姿勢はキャッチ&イートなので、お命を頂戴します。そしてこのビックウナギは来週病院退院するブリ釣りの師匠に食べてもらおうと思っています。

 

(少し話がそれますが)時代が変われば考え方も変わるもので、最近は家畜についても

最終的には屠畜するにしても生育途中は虐待的な飼育方法にならないような配慮が必要だという考え方が生まれてきたようです。日本はまだまだとのことですが、ヨーロッパはこの思想に応じた飼育方法(鶏でいうと過密飼育しないとか)に変わり始めたとか。

なるほどと思います。僕も獲物の魚をできるなら苦しめずに捌きたいという気持ちはあります。

しかし、ウナギに関してはどうやったら一発で苦しまずに絶命させることができるのかいまだにわかりません(もう50匹くらいはさばいてる気がするのですが)。

僕のウナギのさばき方はと言いますと、

①氷でウナギを冷やして動きを鈍くしておく

②動きの鈍ったウナギの頭に五寸釘を刺しこむ

③釘を刺したままのウナギを熱湯にくぐらせてぬめりを固化させる

④固化したぬめりを取り除く

ヒレをハサミで切る

⑥さばいていく

という手順なのですが、五寸釘を頭に刺したくらいではウナギは死にませんし、首を半分切り落としてもまだ体は元気。

今日は大物だったのでかなりの抵抗を予測して頭自体を最初に切り落としたのですが、それでもまだ体をくねらせるので、捌きにくく、従ってあんまりうまくいかず、骨に身がやや多めにひっつくという勿体ないに仕上がりになってしまいました。

その点、やっぱり職人はすごい。

どうやったらあんなにスパッとさばけるのでしょう。